韓国で数多くの美容知識やダイエットに関する情報が日々更新され飛び交っている。
だから今回は美容先進国ともいえる韓国で流行している16:8ダイエットを紹介する。
韓国では
「168 다이어트(168ダイエット)」
「시간 제한 다이어트(時間制限ダイエット)」
とよばれ、16:8断食が広く普及しています。
理由は3つ。
- 韓国芸能人が導入してSNSでバズった
- 朝食を抜きやすい文化的背景
- むくみ対策・美容効果の体感が強い
つまり、韓国では
“美容 × 体脂肪 × むくみ”に強いダイエットとして認知されている。
本記事では、韓国式要素を取り入れつつ、16:8を“エビデンスベース”で正しく理解できるようにまとめます。
16:8断食とは?(インターミッテントファスティングの基本)
食べられる時間を 8時間 に制限し、
残り 16時間を断食 にする食事法(Time Restricted Eating:TRE)。
例:12:00〜20:00 食事OK/20:00〜翌12:00 断食
カロリー計算不要で続けやすく、
韓国でも「シンプルで失敗しにくい」と人気。
16:8断食の科学的メリット(なぜ痩せる?)
① インスリンが下がり脂肪が燃えやすい
断食時間が長くなるほど、
インスリン値が低く安定 → 脂質代謝が優位になります。
インスリン(太るホルモン)が下がらない限り、
脂肪は基本的に燃焼しない(※1)。
② 摂食ウィンドウが短くなることで自然にカロリーが減る
「頑張らなくてもカロリーが落ちる」ことが
継続しやすさの理由。
朝食が消え、間食が減り、
結果として“総カロリー減”が起きる。(※2)
③ オートファジーが活性化(細胞リセット作用)
オートファジーとは
“細胞の掃除システム”のこと。
- 壊れた細胞のリサイクル
- ミトコンドリアの修復
- 炎症の軽減
- 代謝改善
断食の「軽いストレス」がスイッチになり、
細胞が“若返るように機能改善”することが多くの研究で示されています(※3)。
韓国で人気化した一番の理由は、
肌の調子・むくみ改善・デトックス感の高さ。
「美容 × 断食」として語られるのはここが根拠。
④ 腸内環境が整いやすい
消化器を“休める時間”が確保されることで、
- 腸の炎症軽減
- 蠕動運動の改善
- 自律神経の安定
が期待される。(※4)
このダイエットの実施者から「お腹の張りが消えた」「むくみが減った」という声が多いのはこのため。
断食中に飲んでいいもの・ダメなもの
■ 完全にOK(インスリンを刺激しない)
- 水
- 無糖炭酸水
- ブラックコーヒー
- 緑茶・紅茶・烏龍茶
- 0kcal電解質
- クレアチン(※カロリー0で断食を壊さない)
■ 条件付きでOK
- ゼロカロリー飲料(人工甘味料)
→ 人により食欲増加・インスリン刺激のデータあり(※5)
■ NG
- プロテイン
- BCAA(ロイシンでインスリン上昇)
- 甘味入りの飲料
- カロリー入りサプリメント
- 豆乳・ジュース
16:8断食は“筋肉が落ちる”と言われる理由
結論:
筋肉が落ちる原因は「16時間の断食」ではなく
「8時間で必要量のタンパク質を食べられないこと」。
時間制限食の研究では、
摂食ウィンドウが短いと
- 総カロリー
- 総タンパク質
の摂取不足が起きやすいと報告されている(※2)。
たんぱく質は“ゆっくり吸収される”ため、断食中も筋肉は守られる
固形たんぱく質は
4〜7時間以上かけて吸収されます(※6)。
| タンパク源 | 吸収時間 | 特徴 |
|---|---|---|
| ホエイ | 2〜3時間 | 最速吸収 |
| 肉・魚・卵など固形食 | 4〜7時間 | 長時間血中アミノ酸を維持 |
| カゼイン | 6〜8時間 | 最もゆっくり |
さらに体には
「アミノ酸プール」というバッファ(貯蔵機能)があり、
食後のアミノ酸は断食中も少しずつ供給されます。
つまり
断食=即カタボリック(筋分解)ではない。
むしろ
“食事時間内に必要量を食べる力”が問題。
筋肉が落ちる人に共通する3つの問題
① 総たんぱく質が足りない
② 総カロリー不足
③ トレーニングのタイミング設計が悪い
逆にここさえクリアすれば
16:8でも筋肉は普通に維持できる。
16:8で筋肉を守る方法(カタボリック対策)
① 1日のタンパク質量を確保(体重×1.6〜2.2g)(※1)
例:70kgなら112〜154g/日
② 固形たんぱく質を中心に
吸収がゆっくりで断食と相性が最強。
③ ホエイ+固形食 or ホエイ+カゼインで吸収カーブを伸ばす
④ クレアチンは断食中に飲んでOK(※6)
⑤ トレーニングは摂食時間内に寄せる
12〜20時なら
- 12:00 食事
- 14〜18時 トレーニング
- トレ後に食事が理想的。
7時〜15時はダメ? → むしろ健康面では“最強”
これは最新研究が明確に示している。(※7)
韓国では朝型(7〜15時)を採用する人も多い。
● 朝型(eTRF)のメリット
- インスリン感受性が最も高い時間帯に食事できる
- 血糖値改善が顕著(※7)
- 夜の暴食が防げる
- 睡眠の質が改善しやすい
● デメリット
- 夕方の筋トレと相性が悪い → 朝に筋トレを持ってくることで解消
- 会食・家庭の夕食に参加できない
- 夜に空腹になり“総カロリー不足”になりやすい
12〜20時が推奨される理由(筋トレ勢・生活リズム)
- 社会生活・外食と合わせやすい
- トレーニングのベスト時間(14〜18時)と相性抜群
- トレ後の回復食がしっかり取れる
- 夜に食べられるため総カロリーを確保しやすい
✔ 結論
- 健康重視 → 朝型(7〜15時)最高
- 筋肉・生活の柔軟性重視 → 昼型(12〜20時)が最適
韓国式16:8(K-Style)に寄せたい人向けのポイント
韓国式の特徴は以下:
- 朝を抜いて昼〜夜に集中して食べる
- 塩気の少ない食事(むくみ対策)
- 発酵食品や野菜が多く腸に優しい
- 低脂質で高タンパクが基本(鶏ムネ・魚・豆腐・海苔)
まとめ
16:8断食は
韓国で人気の“美容・むくみ・代謝改善”ダイエットであり、
科学的にも
- インスリン低下
- 脂肪燃焼↑
- 摂取カロリー↓
- オートファジー↑
を自然に引き起こす合理的な方法。
筋肉を落とさず取り組むコツは
“8時間で必要量を食べ切れるかどうか”。
固形たんぱく質のゆっくり吸収、
アミノ酸プール、
トレーニングの時間設定を利用すれば
筋肉はしっかり守られます。
目的に応じて
- 健康重視 → 7〜15時(朝型)
- 筋肉重視 → 12〜20時(昼型)
を使い分けるのが最適解。
参考文献
※1:Schoenfeld BJ, Aragon AA. Protein distribution & muscle protein synthesis.
※2:JAMA. Time-restricted eating randomized trials.
※3:Yoshinori Ohsumi. Autophagy mechanisms.
※4:Cell Metabolism. Gut health & fasting.
※5:Artificial sweeteners and insulin response studies.
※6:Wolfe RR. Protein digestion/absorption kinetics review.
※7:Panda S. Early Time Restricted Feeding (eTRF) clinical trials.
免責事項
本記事は一般的な健康・ダイエット情報であり、
医療・診断・治療を目的としたものではありません。
体調に不安がある方は専門の医療機関にご相談ください。




