「1日3食が基本」「小まめに食べないと筋肉が落ちる」──
そう信じていませんか?
近年の研究では、これらの“昔の常識”が代謝を鈍らせ、脂肪をためる原因になることがわかっています。
そしてもうひとつ、よくある誤解が「たんぱく質は一度に吸収できない」という説。
実はこれも90年代のボディビル理論に基づく古い考えです。
本記事では、食事回数・カタボリック・たんぱく質吸収の3つの誤解を、最新のエビデンスで完全にアップデートします。
60秒でわかるこの記事のポイント!
- 「1日6食理論」は古い。空腹時間が代謝を整える
- 食間を空けることで脂肪燃焼とホルモンリズムが最適化
- 食事回数を減らしても筋肉は落ちない。カタボリックは長期断食でしか起きない
- たんぱく質は「一度に吸収できない」ではなく、「使い道が変わる」だけ
- 代謝を高める最適解は「1日3食+トレ後プロテイン」
🧠 食事回数が代謝に与える影響
① 食べるたびにインスリンが分泌される
食事を取るたびに血糖値が上がり、インスリンが分泌されます。
これは糖をエネルギーに変えるために必要ですが、同時に脂肪を蓄えるスイッチでもあります。
つまり、1日6食スタイルでは常にインスリンが高い状態=
脂肪をため込みやすく、燃えにくい体質になりやすいのです。
🔍 現代科学の結論:食事間隔を空けることでインスリンを“休ませる時間”を作る方が代謝に良い。(※1)
② 空腹時間が「脂肪燃焼スイッチ」を入れる
食間を4〜6時間空けると、体は糖の代わりに脂肪を燃料として使い始めます。
これが**リポリシス(脂肪分解モード)**です。
食間が短いとこの切り替えが起こらず、
常に「糖燃焼モード」で終わってしまう=脂肪が残る。
💡 NIH(米国立衛生研究所)の研究では、5時間以上空腹時間を取った人は体脂肪酸化が増加(※2)。
③ 体内時計と代謝リズム
夜遅い食事や頻繁な間食は、体内時計(サーカディアンリズム)を乱します。
この時間帯はインスリン感受性が低く、同じ食事でも脂肪がつきやすい時間帯です(※3)。
🌙 「夜に食べる=代謝が下がる」は科学的に正解。
“いつ食べるか”が代謝効率を左右する。
💪 カタボリック(筋分解)の誤解:もう古いです
❌ 小食=筋肉が減るはウソ
1990年代のボディビル理論では、「1日6〜8食に分けて常にアミノ酸を供給すべき」とされていました。
しかし、今ではこれは非効率で代謝を乱す古い常識とされています。
Aretaら(2015, J Physiol)の研究によると、
1日のたんぱく質量が同じであれば、3食でも6食でも筋タンパク質合成(MPS)の総量はほぼ同じ。
✅ 筋肉を守るのは“回数”ではなく、“1日の総量”と“トレ後の補給”。
🧩 食間を空けても筋肉は落ちない
カタボリックが起きるのは、24〜48時間以上の断食や極端な栄養不足のとき。
5〜6時間空けたくらいでは筋肉は全く減りません。
さらに、適度な空腹時間は成長ホルモンの分泌を促進し、
逆に筋肉維持をサポートします(※4)。
💬 “空腹=筋分解”ではなく、“空腹=再生スイッチ”。
これが現代の生理学の結論です。
🍳 「たんぱく質は一度に吸収できない」も誤解
❌ 吸収できないのではなく「使い道が変わる」
よく「30g以上は吸収できない」と言われますが、
それは“筋合成刺激の上限”であって“吸収限界”ではありません。
実際、消化吸収は100%近く起きています。
余ったアミノ酸は肝臓・臓器・免疫・ホルモンの材料として使われます。
🔬 Boirieら(1997, PNAS)の研究では、ゆっくり吸収されるカゼインでも全量利用されることが確認されています。
✅ 効率を最大化する摂り方
- 1日総量:体重×1.6〜2.0g
- 1回量:体重×0.3g(例:70kg→約20〜25g)
- タイミング:朝・昼・トレ後・夜の4回で分散
Mortonら(2018, Br J Sports Med)のメタ解析では、
この摂取パターンが筋合成効率を最も高めると結論づけています。
💡 “こまめに30gずつ”ではなく、“3〜4回に分けて総量を満たす”が最適。
まとめ:古い理論に縛られない“代謝の新常識”
- 「1日6食理論」や「吸収30g制限」は90年代の神話
- 空腹時間こそが代謝と脂肪燃焼をリセットする
- 筋肉を守るのは食事の回数ではなく総たんぱく質量
- 適度な空腹は筋分解を防ぎ、ホルモンバランスを整える
- 最適解は「1日3食+トレ後プロテイン」
🔥 “空腹を怖がる人ほど、代謝を止めている。”
食べるタイミングと総量を整えれば、筋肉も代謝も両立できます。
その他の食事法についての科学的研究はこちら

参考文献
※1 Thomas EA, et al. Obesity Reviews. 2022;23(8):e13489.
※2 Jakubowicz D, et al. Cell Metab. 2019;29(3):538–550.
※3 Garaulet M, et al. Proc Natl Acad Sci USA. 2013;110(47):18696–701.
※4 Lundsgaard AM, et al. Cell Metab. 2019;30(1):78–91.
※5 Areta JL, et al. J Physiol. 2015;593(9):2095–2106.
※6 Boirie Y, et al. Proc Natl Acad Sci USA. 1997;94(26):14930–14935.
※7 Morton RW, et al. Br J Sports Med. 2018;52(6):376–384.
免責事項
本記事は信頼性の高い研究データを基に執筆していますが、医療行為・診断・治療を目的とするものではありません。
食事回数やたんぱく質摂取量は体質・運動量・生活リズムによって最適解が異なります。
実践する際は、医師・管理栄養士・トレーナーなどの専門家にご相談ください。




